2011年3月19日土曜日

マーフィーの法則

今回の震災で思い出したものにマーフィーの法則がある。なぜ思い出したかかというと、ちょうど、阪神淡路地震の確か少し前にこの法則が流行語になったことがあるからだ。

クライアントのところに訪問すべく、駅にいったが、当初予定の電車に乗り遅れて次の電車に乗って、目的の駅までついたが、いつもは簡単に捕まるタクシーがなかなか来ない、来たと思って乗ってみると道を間違える、遅れてついて、ミーティングを始めると、肝心な資料の忘れ物をしていることことに気づく・・・という具合に、何か悪いことが起きると、立て続けに、また、連鎖的に起きるものだ・・・自分はマーフィーの法則をこんな感じで整理していた。

Wikipediaによると"Everything that can possibly go wrong will go wrong."「不都合を生じる可能性があるものは、いずれ必ず不都合を生じる」という種類の「経験則」で、アメリカ空軍が起こりといわれるとのことだ。連鎖的に見えるハプニングは、実は、各々がそれ自身、そのような事態になる必然性がそもそもあった、ということらしい。

考えてみると、今回の地震とそれに続く、大災害もまさにこうしたことが言えるだろう。三陸沖地震は津波とセットで昔から警告が盛んにされてきたと自分は理解している。現に、生島ヒロシの出身の気仙沼では、「地震!津波に注意」という古ぼけた看板が道路脇にたてられていた。(http://www.youtube.com/watch?v=RPTAo6cbd3E&feature=relatedにも該当画像あり)今回の悲劇は昔から想定はされていた。防波堤も昔のチリ地震に伴う津波の教訓を受けて、高めに作られたが、軽々とそれを津波が乗り越えてきたのは御周知の通り。そして、福島原発も同様だ。想定をはるかに超える高さの津波が来て、屋外にある非常用ディーゼル発電機がすべて止まってしまったと聞く。いずれも見通しの甘さに起因するのは明らかだ。まさに"Everything that can possibly go wrong "であった。こうして見ていくと、今回の一連の災害は、自然災害という側面はもちろん大きいが、実は、人災でもあったのだな、と思う。やはり、この国は残念ながら、平和ボケしている、と言わざるを得ない。「なんて脇に甘い国なんだ、日本は」とさぞ、思っていることだろう。海外から賛美の声があるとかいう報道があるが、それはほんの一面しか日本のメディアがとらえていないと確信する。

そして、今回版マーフィーの法則にはおまけがついている。それは、みずほ銀行のシステムトラブルだ。3行が合併した直後、同様のトラブルがあったが、よりによって、この非常事態時にまたしても、だ。結局、"Everything that can possibly go wrong "という状況は全く変わってなかったわけだ。決済は銀行の心臓部。これをまともに制御できないところは、もはや公共インフラを担う資格などはないと思う。乱暴な意見ではあるが、残りのメガのどちらかと一緒になったほうがよいのではないか。



ところで、今日、たまたま、とある駅の近くにある、みずほ銀行のATMの近くを通りがかった。昨今の節電運動のさなかにあり、当然、シャッターがしまっているのかと思ったら、普通にやっていた。「あれ、治ったのか?」と思って入ってみると、自動ドアは開き、ATMも電源が入っていた。ところが実態は写真の通りである。節電など、どこ吹く風という感じ。あまりのKYぶりに本当に呆れてしまった今日であった。

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